ICTSC2018 本戦 問題解説: バックアップは大事だよ
問題文
/ictsc/*
と/etc/toracon/*
を消去してしまった。 それぞれ別の手段でマシンの中にバックアップが取られているらしい。
すぐにデータを復旧してほしい。
情報
- IPアドレス:
192.168.18.1
- SSHユーザー:
admin
- SSHパスワード:
savefile
パス | バックアップツール |
---|---|
/ictsc | snapper |
/etc/toracon | etckeeper |
問題のゴール状態
ファイルを復旧し消去してしまう前のパスに配置する
トラブルの概要
異なるツールでバックアップしていたファイルを、それぞれ復元させる問題。
解説
/ictsc2018
この問題はSnapperとetckeeperという2つのアプリケーションを使ってバックアップを取っていた環境で、そのファイルを誤って削除したため復元する、という問題でした。
/ictsc2018 は、snapperとbtrfs subvolumeでバックアップが取られています。 snapper undochange
を実行するか、/ictsc2018/.snapshot/1/snapshots/以下に実ファイルが存在するので、そこからコピーすることで復元ができます。
/etc/toracon
/etc/toraconは、etckeeperとgitで管理されていました。
etckeeperはGitを用いてファイルのバージョン管理を行っているため、sudo git log
やsudo git status
でコミットを特定した後、 sudo git checkout
することで復元できます。
また、etckeeperのコマンドラインを利用してetckeeper vcs checkout
などすれば、特定のファイルを復元できます。
回答例
「/ictsc2018を復元させるため、snapper status 0..1で変更点を見つけ、snapper undochange 0..1をした」
「/etc/toraconを復元させるため、git showやgit log、git diffを実行してコミットを確認し、git checkout HEAD@DSC_0745.JPGを実行した」
採点基準
- Snapperのスナップショットから、
/ictsc2018/ictsc8-story.md
を復元できる 50%
- etckeeperのコミットから、
/etc/toracon/DSC_0745.JPG
を復元できる 50%
※ ictsc8-story.mdはictsc8での語彙設定、画像ファイルは猫の写真